2月15日(金)に北ガス文化ホールで行われた

『第2回西区地域ケア会議~災害に備える地域福祉を考える~地元だから支えられること』                                      ~西区地域の範囲: 北栄、新富、信濃、富士、北信濃、自由ケ丘、北斗、上長都、桜木~

(※レポート記事については2月21日に掲載済み)

で行った『台風21号及び 平成30年度北海道胆振東部地震 高齢者等の安否確認に係る取り組み状況アンケート』の集計結果についてご報告します。

 

今回のアンケート調査は災害時の安否確認の取り組み状況をお聞きしたもので、

日常生活圏域西区の町内会・自治会(以下「町内会」)と、民生委員児童委員(第6・7地区担当)の皆さんを対象にアンケート調査(回答率71%)を行いました。

 

 

今回の災害時、安否確認は、町内会(86.6%)、民生委員児童委員(87.5%)、平均して87.1%が実施されていました。

その安否確認の内容を詳しくアンケートでお聞きし、まとめましたのでご覧ください。



安否確認対象世帯については、一人暮らし高齢者世帯、高齢者世帯の順で多く、高齢者はそれ以外の安否確認対象世帯と3倍以上になっており、
地域の高齢者の安否確認は、ほぼ確実に行われていたといえるのではないでしょうか。


安否確認の方法は訪問がもっとも多く、実施の時期は発生当日が民生委員児童委員(85.7%)、町内会(69.2%)、平均77%
安否確認作業は発生当日から迅速に行われ、救助活動へ直結する対応となっています。


『安否確認の手段』のその他では、徒歩による地域の巡回、はがきによる状況確認、ご近所、福祉委員からの情報などの手段がありました。

 


安否確認は命に関わることを優先し、次に周辺状況の確認となっています。

 


安否確認を行った人は、民生委員児童委員さんに次いで福祉委員さんが多く、町内会の回答から、町内会では体制的に安否確認に取り組んでいたようです。

老人クラブとしての安否確認の動きは少なかったようです。
今後、地域の老人クラブが災害時にお互いに安否確認をしあうなどの体制づくりも着目したい点ではないでしょうか?


また、地域にある集合住宅への対応をお聞きしたところ、特に対応していないが多く、
災害時の支援体制が今後の課題にある様でした。

集合住宅の対応に対する質問のその他の中の回答では、水の配給、避難場所など情報を伝える等の支援や、
町内会保有の発電機で近隣住民の携帯電話の充電をおこなった、などの回答がありました。

 

また、『各地域安否確認の対応ルールがあるか』についてお聞きしたところ、


・あらかじめ安否確認対象者の名簿で担当者を決め担当者が会長に報告する。
・災害が起こったときは町内会館に集合し対応を協議する。
・決まった情報や対応について回覧板を至急で回す。
・独自の自主防災の組織の編成や規約を策定している。
・安否確認データや高齢者名簿、災害誘導サポート表の作成。

など、それぞれの町内会で地域に合った形のさまざまな対応ルールがあることが回答されていました。




『安否確認の際の課題』としあげられていた主なものは、
停電中の課題をあげている方が最も多く、停電のため玄関チャイムが使用できなかった時の困難が多くあげられていました。
停電が起きると玄関チャイムや家の固定電話等が使えなくなるため、事前に何らかの安否確認ルールを決めておくなどの方法が必要かもしれませんね。


他にも
・小さな単位で集まれるところが欲しかった。
・通報の経路等行政の具体的なルールが欲しい。
・ブラックアウト対策、冬場の対策。
・見守りマップの随時更新。
・防災に対する意識改革、個々の積極的な行動と規則化。
・日ごろからの安否確認者や要支援者への周知徹底など、
地域でのコミュニケーション関係づくりをさらに進めていく必要があることについて記述されていました。


今回、震度6弱、全道ブラックアウトというめったにない大きな災害に見舞われましたが、全市的にも大きな混乱なく乗り切ることができたのも、自身も被災しながら安否確認に走ってくださった町内会や民生委員児童委員の皆様などの対応の素晴らしさ、あってのことと強く感じました。


日ごろから地域での関係づくりを地道に取り組み続けてきた町内会、民生委員児童員の皆様の活動のたまものではないでしょうか? 

アンケート調査にご協力いただいた関係者の皆様に改めてお礼申し上げます。

 

 

載記事に係るお問い合わせは、

西区生活支援コーディネーター池本(地域福祉課地域福祉係0123-27-2525)まで